インタビュー: 滝澤香織×北濱久美
ゲーム感覚で、楽しく学べる絶対音感。
滝澤:北濱さんは現在、娘さんお二人とも、わざわざ市外から1時間もかけて私の音楽教室に通って頂いています。そもそも、きっかけはどんなところにあったんですか。北濱:以前は別の教室に通わせていたのですが、家が引っ越すことになり、それで新しい教室を探していた際にHPで先生の教室を見つけたのがきっかけです。「絶対音感が身につけられる」という点と、「音楽は子どもの将来を豊かにする」という考え方に惹かれました。通い始めてもう2年ほどになりますが、おかげさまで、絶対音感を身につけることができました。ありがとうございます。
滝澤:幼年期は感覚神経が育つ時期で、聴覚に関して言えば、言葉を覚える時期と重なっています。2歳~8歳位の間でしょうか。子どもによっては異なりますが、早い方なら1年、平均しても2年ぐらい。特別なものではなく、誰でも身につけられるものです。
北濱:絶対音感が身につけられると言っても、他のスクールでは週3~4回授業を開くところが多いようですが、先生のところは週1回だけだったので、お金や時間の負担が少なくて済みました。
滝澤:協力的な保護者の方なら、お家でできるところはお家でやってもらうようにしています。たとえば、和音を鳴らし、それに合った旗を上げるという簡単なプログラムであれば、私からやり方を保護者の方に教えられますので。
北濱:ゲーム感覚でできるので、親子で楽しく学ぶことができました。できなかったことが、ちょっとずつできるようになる。娘の成長を間近に見られて、私も楽しかったです。
音楽教育だけど、音楽だけじゃない。
北濱:先生のレッスンを見学していて思ったのですが、一人ひとりに丁寧にレッスンしているなというのが感想でした。うちの場合、姉妹と言っても性格は全然違います。上の子はすごく真面目だけど、下の子は飽きっぽいというか、色んなものに興味がゆきがちというか。私一人だと「ちゃんとやりなさい!」「しっかりしなさい!」きつく接してしまいがちですが、先生は「自由奔放」と良い風に捉えてくれるので助かっています。滝澤:まずその子のありのままを認めて、その上で、どう伝えたら一番伝わりやすいか、子どもの語彙力に合わせて言葉を選ぶようにしています。また、保護者が日頃、どうやって子どもに接しているか、それを見極めて自分の立場を選ぶのも大切ですね。簡単ではありませんが、それがやりがいというか、この仕事の楽しい部分だと思っています。
北濱:おかげ様で、今では子ども達もコンクールにも参加できるようになりました。日々ピアノが上手くなっているのはもちろんなのですが、同時に目標に向かって取り組むことの大切さを身につけさせてもらっているような気もします。実は私も、自宅で公文の教室を開いて、子ども達に勉強を教えているのですが、困難を乗り越えていく力を身につけさせるには、勉強だけを教えていてはダメなんですね。その辺はどういうふうに考えているのですか。
滝澤:何事もそうですが、やらされているという感覚では身につきませんし、楽しめません。だから、生徒にもまず、目標を聞くようにしています。たとえば、どのコンクールに出たいとか、金賞を取りたいとか、この曲が弾けるようになりたいとか。その上で、それを達成するためにはこれぐらい努力しないといけないということをお伝えし、納得して頂いた上で、コンクールまでの日めくりカレンダーを用意するなど、そのプロセスを一緒にできるだけ楽しむように心がけています。
北濱:確かにそうすれば、目標を達成できなかったとしても、頑張りは必ず次につながりますよね。そういう点でも、教室に通わせてよかったなと思います。実際、ピアノに向かう姿勢はもちろんですが、それ以外にもクラスの学級委員をやってみたり、合唱団に入ったり、色んなことにチャレンジして、楽しそうな学校生活を送っています。
滝澤:日めくりカレンダーを作ろうとすると、幼い子どもの中には「数字や曜日を自分で書きたい」と言う子もいます。手間はかかりますが、目標を自覚できるようになるし、数字や漢字を覚えるなど、何かしらの効果も期待できますので、できるだけやらせるようにしています。小さなことかもしれませんが、その積み重ねが子どもの成長につながるのだと思います。
今後の夢・目標について
北濱:音楽には人生を、心を豊かにさせる力があると思います。子ども達がピアニストや音楽の先生など、音楽に関わるようになれれば嬉しいですが、そうでなかったとしても、大人になってもずっと音楽が楽しめるようになってほしいですね。そのためにも、できるだけ長く教室に通って、色んなことを学んで欲しいと思います。滝澤:私の方針として、ピアノしかできない人間になってほしくないという思いがあります。実際、教室に通う生徒の中に柴田君という男の子がいるのですが、2016年にピアノ部門で日本一に輝きました。でも、彼は学校ではバスケットボールなどのスポーツもしているし、家では洗い物のお手伝いもしています。「ピアニストを目指しているからと言って特別扱いはしない」というお母様の方針もあるのですが、私も素晴らしいことだと思います。ピアニストになる・ならないではなく、今後も、音楽を通じて「どうしたら心が豊かになるのか」「将来につながるのか」ということを心がけて一人ひとり接していきたいですね。
北濱久美 Profile
北濱久美
公文教室主催
2児の母であり、姉妹で日本こども音楽教育協会の本部校 Atelier de soleil に通っている。
絶対音感プログラムとピアノ個人を受講中。