コラム

自己肯定感を育てる

子どもたちの成長過程で、最も大切なことは「自立」です。
音楽を学ぶ上でも、本当に上達できるかどうかは、子どもたちを自立させていけるかで差が出ます。


成人になるまでの間に、精神的自立、そして行動的自立をさせてあげることが、
子育て最大のテーマだと言えるでしょう。


今週からのエッセイでは、「幼児期」「児童期」「反抗期」それぞれに、
自立させていくため子どもたちへの大人の距離の取り方についてお話ししたいと思います。



幼児期(0歳~6歳)の時期に、最も大切なことは、自己肯定感を育んであげることです。


大人は子どもたちをあたたかく見守ってあげること、そして子どもたちの欲求を満たしてあげることで、
どんな自分も肯定する感覚が育ち、「自分は大切な存在だ」と、心の深くで感じる気持ちが育ちます。


自己肯定感が高い子は、ほめられたことを素直に喜ぶことが出来たり、
あまり必要以上に落ち込んだりもしませんし、自分の落ち度を素直に認めることもできるため、
何かアドバイスを受けても自分をより高めるための意見として歓迎し、素直に受け入れることが出来ます。


反対に自己肯定感が低いと、今起こっていることに対して必要以上に落ち込んだり、
場合によっては「自分はダメな人間だ」と感じてしまったり(拡大解釈)、
「絶対にミスはいけない」と自分を追い込んでしまったり(完璧主義)、
アドバイスを受けることそのものに対しても、拒否反応を起こしたり、
「もしかして自分は嫌われているのでは?」と不安になってしまったり。。。


同じようなことが起こったとしても、心の中でこのように感じる気持ちが違うのでは、
本当ならうまくいくこともいかなくなってしまいますし、牽いてはお子さんの人生そのものにも
「しあわせ」を感じる感覚がまるで別のものになってしまいます。


小さなうちから、自己肯定感を育むために大切な第一歩は、
いつも見守られている感覚を持たせてあげることです。


抱きしめて欲しい時に、その欲求を満たしてあげることも一つですし、
たくさんの人に囲まれながら、「頑張ったことを褒めてもらえる」経験をさせてあげることも一つです。


小さなうちに、そうしてたくさんの愛情を感じる心が育っていることが、
自分の足で歩いていくための一番尊い土台です。


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