コラム

やってみたい!気持ちを大切に

2023年もあとわずかとなりました。
今年はみなさまにとって、どのような一年でしたか?


私は振り返ることが苦手なので、「一年」の記録を付けられる手帳を使うようにして3年が経ちますが、
振り返ってみると、やってみたかったことを実現してこられた年でした。
これまでにない経験をたくさん出来た年でもありました。



先月は昨夏から駐在で赴任している友人を訪ねてロサンゼルスに行ってきました。
3泊5日の弾丸スケジュールでしたが、滞在中日本の方とは2組しかお会いすることないような
現地の生活を体験する中で、アメリカ人が持つパワーを再確認する時間でした。


日本とは違い、欧米では早くから「個」を尊重されます。
フランスでは生まれた時から、赤ちゃんとご両親は別室で眠りますし、アメリカの大学生は学資ローンを組んでご自分で学費を払います。
入るのは、さほど大変ではないけれど、入ってからが大変だと言われるアメリカの大学。
対して日本の大学は入る時は大変だけれど、入ってからはアメリカほど大変ではないと言われますが、
学資ローンを自分で組んでまで学びたいことですから、懸命に勉強されることでしょう。

私の高校時代の友人のご家庭は、海外のように本人の意思が学びに繋がることが良いと、
姉弟ともに奨学金をもらいながら大学に通いました。
しかしながら、在学時代にお母さんと二人でカナダへ旅行する代金を聞いたら驚く額でした。
決して親御さんが学費を工面するのが困難という訳ではなく、敢えてそうなさっていたことがわかりました。

方法はいかようにでもあることと思います。
でもいつの間にか「誰がやりたいことなのか?」がわからない親子関係をよく目にします。
それは恐らく日本のご家庭の子育てと海外のご家庭の子育てに対する考え方の差なのかと感じます。


大人が手を出せるのは、ごくごく間口だけです。
ご本人の「こうなりたい!」という意欲がある人と、言われて付いていった生活を長く続けてしまった方では、
社会に出た時まるで変ってきます。


だからこそ、お子さんご本人の意思を小さな頃から尊重してあげたいですね。
いつ頃からか?が大切ですが、恐らく皆さんがお考えになっているよりもずっと早い未就園の時期からです。
女の子は特に小さな頃から「小さなお母さん」です。
お母さんのようになりたくて、よく観察し、何でも自分でやろうとします。
でもやってあげてしまった方が早いから、代わりにやってあげてしまっていませんか?
例え上手にはできなくても、やってみよう!という気持ちを持ったことを認め、褒めてあげると、
お子さんは自分で取り組もうとします。


そういう関係で育ってお子さんは、周りに対するアンテナの張り方も鋭くなります。
反対に何でもやってもらって育った子は、他人のために何かをする感覚は育ちづらいのかもしれません。

子育ての極意は「待つこと」とはよく言ったものです。


最近、大人の生徒さんから少し心配な話を伺いました。
今は退職代行業という職種があって、少し会社で嫌なことがあると、自分で話し合いをすることもなく、
もちろん解決策をみつけようとすることもなく、代行業の方から会社に退職希望の連絡が来るのだそうです。


私が代表を務めておりますhttps://ohisamamethod.jpおひさまメソッドでは、社会性を育んであげることも重要視していますが、
社会性を育てる原点が、ご自身がまずご本人の意思を尊重してもらって育っているか否かが、
大きく影響していると思っています。


30年前と少子化の昨今では、国内でも子育てに関わる子どもと大人の関係性にも変化があります。
やってみたい!気持ちを尊重することは、お子さんの自立の第一歩です。
あたたかな目線で見守ってあげたいですね。


来る年も皆様にとって幸多き年でありますよう、心よりご祈念申し上げます。





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