コラム

できる子にするための秘訣

秋も深まる今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
こんにちは。日本こども音楽教育協会 代表理事の滝澤香織でございます。


仕事柄これまでたくさんの子どもたちと関わってきておりますが、
その中で明らかに「この子は違う」という子もいらっしゃいます。


何が違うのかとお話ししますと、脳の伝達回路の働き方が明らかに違うのです。
つなげる回路が育っているという言葉が一番適切ですが、
同じ話をしても、そういうお子さんは、自分が知り得てきたさまざまな情報を結び付け、
そのものの仕組みを理解しようと話を聞いています。


できることならば、全員のお子さんをそう導いてあげたいですから、
どうすればそのようになっていくのかは、常に課題として考えてきました。



根本的に仕組みを理解しようとするためには、物事を整理整頓しながら、
順序良く覚えていくことから始まります。


ですから、面倒がらずに、順序良く頭の中に入れていけるかどうかが鍵となります。
しかしここで気を付けなくてはいけないのが、現代社会は非常に便利に出来ているため、
子どもたちの興味関心が続く時間は、少し前と比べると圧倒的に短時間になりました。


子どもたちの教育においては、とても怖いことです。


では、どうすれば面倒がらずに順序良く物事をとらえていくことが出来るでしょう?

それは、子どもたちにでもわかる簡単な仕組み化をしてあげることだと思います。


私は自分がたずさわってきている子たちには、「習ったことは必ず覚え、習ったままにやり続ける」ことと話しています。

つなげる回路を育てるため必要なことは、まず情報量です。
そしてその情報を分析しながら、情報を出してこられるからこそ、
つなげることが出来る力が育ちます。


ここで簡単なテストをご提案します。
「右」という字と「左」という字をお子さんに書かせてみてください。
どちらも小学1年生で習う感じですが、簡単だからこそ手抜きをするお子さんが実に多いのです。


この時点で、書き順がわからなくなっているということは、
これから習うたくさんのことも「何がポイントか」を理解しながら覚えることが出来ませんし、
頭の中に整理整頓しながら回路を作っていくことは難しくなります。


今は小さなうちから塾に通っているお子さんも多いことと思いますので、
塾、学校いずれかで習う時は、お子さんにとって「すでに知っていること」になります。


指導の立場からお話ししますと、「知っている」という気持ちで聞くお子さんは、
話の根幹を聞こうという集中力では聞けていないことが大半です。


もしかしたら、それぞれに違うアプローチで教えてくださるかもしれないのに、
話の根幹を聞こうという気持ちで聞けていないことは、
折角のつなげる回路を育てるチャンスを逃していますから、非常に残念なことですよね。


「この子は違う」と感じる子どもたちの保護者の方の共通点があります。
それは先生の話は目を見て聞こうということに対しては、必ず注意を促し、
できるまでその都度その都度お話をなさっているということです。


ただ言葉を聞くだけでなく、話の根幹が聞けるためには、
もちろん集中して頭を働かせながら聞かなくてはいけません。
だからこそ、この考え方が最も大切なのだと思います。


仕組み化は非常にシンプルで十分だと感じます。
◇ 習ったことはきちんと覚え、習ったままにやり続ける
◇ 人の話は一度で理解しようという気持ちで、目を見てきちんと聞く


そうしていくことで、話の根幹を理解し、
物事の本質を聞くことができる回路が育っていくことと思います。




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