コラム

フロー状態を知る

若葉の萌黄色がまばゆい季節となりましたね。
こんにちは。日本こども音楽教育協会代表理事の滝澤香織です。


今回のエッセイでは、お子さま方の集中力のメカニズムについて、
心理学の分野からお話ししたいと思います。


皆様のお子さまがとても集中している時はどんな時ですか?

あそんでいる時。
好きなテレビを見ている時。
得意な問題集を解いている時。


それぞれに様々かと思いますが、お子さまたちが集中する時のメカニズムを知っていると、
コンパクトに力をつけてあげやすくなります。

ここでおさえて頂きたいポイントが、心理学的に言うフロー状態です。





フローとは、人間がそのときしていることに完全にのめりこみ、精力的に集中していて、
その過程が活発さにおいて成功しているような活動における、精力的な状態を言います。


つまり、お子さまたちが、時間の経過も忘れるくらい物事に没頭している時は、
このフロー状態にある時なのです。


上の図にあるように、心理的状態は物事の難易度と、お子さまの状況処理能力のバランスで決まります。


難易度が状況処理能力より上回ると、人は不安や心配という思いになり、
反対に状況処理能力が難易度を上回ると、人は退屈さをおぼえます。


フロー状態に入る時は、難易度と状況処理能力が一致した時。


このバランスが保てると、お子さま方は集中した中で、物事に取り組むことができます。
では、勉強や楽器の練習において、どのようにこのバランスを保ったらよいでしょうか?


もちろん進行具合によっても変わってきますが、
その時々で必要な情報をすべて処理できる環境にすること=量を絞ることが第一歩です。
「大変」という気持ちが心にあると、勉強や練習は雑になってしまいます。


どのくらいが適量なのか?のバランスは、まずは保護者の皆様が見てあげてください。
その経験が自分の力を知ることにもなり、だんだんには自分自身でペースをコントロールできるようになります。

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