コラム

話を聞くスイッチ

ここぞという時に力を発揮できる子。。。
そういう子たちに共通して言えることは、「集中力」の高さです。


しかしながら集中力の高さは生まれながらのものではありません。
集中力が高い子たちは、みんな揃って話を聞く時の集中力も素晴らしいです。


話を聞く時の集中力=話を聞くスイッチが高い子は、
話を聞くときに大切にしていることが違うように感じます。



一般的に「言葉」を聞いている子が多いのに対して、
集中力が高い子たちは、話している方の「心の声」を聞いているように感じます。


人の心に近づくのがうまいと言いましょうか。
話している側をじっと観察し、「どういう気持ちで言っているか」を考えて聞いているため、
自分を想って話してくれたことと捉えることが出来るので、
話の根幹まで考えて聞こうとしていることが感じ取れますし、
だからこそ簡単に忘れることもありません。


また演奏の場など、たった一度で力を発揮しなくてはいけない場面でも、
話を聞いている時から、本番の舞台に立っていることを想定して話が聞けているため、
疑似体験をしている中で自分がしてきたことをそのまますればいいだけですから、
その日感じる緊張も味方につけて集中することが出来ます。


では、どのようにすれば「話を聞くスイッチ」を育てることが出来るでしょうか?

一番には、子どもたち自身を認めてあげることだと思います。

認めてくれる人のことは、自分を理解してくれる味方に感じますから、
話を聞こうという気持ちが変わります。


叱咤激励という言葉もありますが、子どもたちにとっては、
叱られることも愛情。。。とは伝わりにくいんですね。

ですから、時には「叱ってくれる人はあなたに愛情があるからこそ」と
話してあげることも大切だと感じています。


私自身は、「叱ることはエネルギーがいる疲れること。
その疲れることを、嫌われることも覚悟の上でしてくれるのは、
あなたに愛情があって、幸せに生きていって欲しいと願う人だけ。」と話す時間を、
理解できる時期が来た時、一人ひとりの子どもたちに対して必ず持ちます。


子どもの集中力も伸びる力をも阻害する理由の一番は反発心だからです。

そして自分へのアドバイスを謙虚に受け止められるように育った子は、
上記のように自分のおかれる状況、自分の持っている能力を受け止めていますから、
緊張を感じるような場でも、他を気にすることなく、
自己に集中して力を発揮できるようになっていきます。


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