コラム

音楽的センスを磨く

楽器のお稽古を極めていく中で、幼児期に最も大切なことが、
音楽的センス(音楽的な価値観)を磨くことだと感じます。


幼児のうちは、感覚神経が発達する時期であり、
楽器のお稽古の中では「できること」と「できないこと」があります。

指の発達は幼児のうちはゆるやかですから、
弾き方そのものの注意を細かくしても難しいことも往々にしてります。


しかしながら、幼児のうちだからこそ、柔軟な心でキャッチできることもたくさんあります。
その大切な時期に、音楽の基礎となる音楽的センスを育ててあげるのがリトミックのお稽古です。



リトミックのレッスンでは、レッスンの時間を通して、音楽の基礎となる様々な力を育てています。

まず音楽を形成する上で土台となります拍子感。
楽器を演奏する中で、感覚として身体の中で拍を感じられているか否かは大きな分かれ道となります。

音を出し始める前、出し始めたからも拍子を感じながら演奏できることが、
美しく、安定した流れを生み出すためには必須です。

リトミックのレッスンの中では、等速感の中でリズムを分割していく力も育てていきます。
音符の名前は、4分音符に2つ入るから8分音符、4分音符に4つ入るから
16分音符と言いますように、基準となる音符を割り算の感覚で読む必要があります。

リトミックのレッスンでは、子どもたちに出来る形で、少しずつこの感覚を育てていきます。


またリトミックのレッスンでは、先生方が演奏なさる音楽をたくさん耳にさせてあげることも出来ます。
「鑑賞」は音楽的価値観を育ててあげる中で、もっとも重要な項目です。

ロマン派以降の時代の楽曲は、アゴーギクというフレーズの中でテンポを動かす
テクニックを要されますが、テンポを動かすということは、お聴きになる方の好みが分かれやすくなります。
必要でありながら、一番センスが必要となるのがアゴーギクの掛け方ですが、
アゴーギクの感覚はセンスの良い音楽をたくさん聴いてきているかどうかで決まります。


鑑賞の項目は、レッスンの場だけでなく、ご自宅でもお聴きになることで、
より豊かな感覚が磨かれますから、ぜひたくさんの良い音楽に触れさせてあげてください。


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