HOME > コラム > エッセイ(音楽) > 音楽的な優位性

コラム

< 台湾へ  |  一覧へ戻る  |  うたごころ優位のために良い指導法 >

音楽的な優位性

人は皆、自分の感覚を使い、物事をとらえている。
これはNLP心理学の考え方の根幹となっていますが、
音楽を組み立てる中でも、同様に人は得意とする感覚でしています。


音楽の指導をする中で、人それぞれ大切にしている音楽的な価値観を見極めることは、
一つの大切なポイントになります。


大きく分けると、
・うたごころ優位
・音色優位
・粒立ち優位

の3つの傾向にあります。




うたごころ優位のお子さんは、自分の訴えたい気持ちが一番。
ですので、自分で出している音色についてはあまり聴いていない傾向にあり、
ピアノのようにバランスを組み立てなくてはいけない楽器においては、
右手と左手のバランスが注意してもキレイに直らなかったり、
音が割れていたり、きつい音色が出てしまっていたとしても気にしない傾向になります。


粒立ち優位のお子さんは、音が発音する瞬間のスピードを聴いています。
ですので、粒を揃えるのは上手ですが、ゆっくりメロディックに歌う曲で、
音の減衰の仕方を考えなくてはいけない楽曲などは、なかなかつかみにくい傾向にあります。


音色優位のお子さんは、自分の出している音色を楽しんで弾いています。
ですので、テンポの速い楽曲は苦手だったり、
音がキレイに出ていないのに、流れを持って弾くのは苦手です。


指導者の中でももちろん同じように得意とする優位性はあると思います。
ですので、どうしても自分の優位性の中で指導をし、生徒さんたちのこともそこにはめようとしがちですが、
この3つの優位性を理解し、バランスよく身に付けていってもらうアプローチの仕方を考えることが、
優れた演奏をさせていく中では、大切なこととなります。


そのアプローチの仕方については、また別コラムにてお伝えしたいと思います。

カテゴリ:

< 台湾へ  |  一覧へ戻る  |  うたごころ優位のために良い指導法 >

同じカテゴリの記事

2019/12/02エッセイ(音楽)

基礎力を大切に育てましょう

木々の色づきが美しい季節となりました。 こんにちは。日本こども音楽教育協会 代表理事の滝澤香織でございます。 気が付けば師走。 寒さも厳しくなってきましたから、みなさまどうぞお身体ご自愛ください。 子…


2019/09/30エッセイ(音楽)

ソルフェージュってなぁに?④新曲視唱&リズムトレ…

少し前までは就寝時もエアコンをつけていたのが、いつの間にかすっかり涼しくなりましたね。 こんにちは。日本こども音楽教育協会 代表理事の滝澤香織です。 9月はシリーズで「ソルフェージュって何?」をお伝え…


2019/09/25エッセイ(音楽)

ソルフェージュってなぁに?③楽典

虫の音が秋の訪れを感じさせてくれる季節となりました。 こんにちは。日本こども音楽教育協会 代表理事の滝澤香織です。 今月シリーズでお話ししています「ソルフェージュ」。 3回目の今回は、楽典についてご説…


2019/09/17エッセイ(音楽)

ソルフェージュってなぁに?②聴音

台風15号による被害で、千葉県の停電は一週間にも及び激甚災害に指定されたとのこと。 まだまだお昼間は暑さが厳しい時間帯もありますから、 一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。 先週よりソルフェージ…


2019/09/11エッセイ(音楽)

ソルフェージュってなあに?①

秋の訪れが待ち遠しい季節となりましたが、いかがお過ごしですか? こんにちは。日本こども音楽教育協会 代表理事の滝澤香織でございます。 子どもたちの自立を考える上で大切なソルフェージュ教育。 本日からの…


このページのTOPへ