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感覚神経の発達期

赤ちゃんから幼児期は、感覚神経が著しく発達していく時期です。
この時期にどのような経験を積ませてあげるかで、お子さん方の能力はあらゆる面で大きく成長が変わっていきます。

その発達について、今日はお話いたします。

  

このグラフのように、感覚神経の中で成長が最も早いのが聴覚で、赤ちゃんはお母さんのおなかの中にいる時から、
おなかの外の音が聞こえているとも言われています。
そして、その成長は言語を著しく覚える時期に臨界期をむかえており、
8歳では大人と同じだけの感覚が完成してしまいます。


運動神経の発達が著しいのが、一般的に3歳からの時期です。
この時期に運動能力を刺激するような経験をたくさん積ませてあげると、運動神経の豊かなお子さんに育っていきます。


また指先の感覚は、他の感覚と発達は遅いものの、小さなうちから手先を使う経験をたくさん繰り返させてあげることで、
手先の感覚が豊かに育まれていきます。


これは、脳の発達とも繋がっていて、感覚神経は使った感覚だけがより豊かに育っていくのです。


脳には、神経細胞(ニューロン)があって、情報を伝える役目を果たしています。
このニューロンは胎児期までに作られはじめ、誕生までにはほぼ一生分が出来ていると言われています。


ただし、神経細胞同士をつなぐ回路(シナプス)はまだできていないので、この神経細胞をつなぐシナプスは、
脳を働かせることによって増え始め、8か月から3歳までに密度が濃くなっていきます。
しかし、成長著しい赤ちゃんの脳は、使わない神経回路はどんどん処分していきます。


ですから、繰り返し学習をしたり、いろんな刺激を与えてあげることで、
生活の一部のように様々な学習を取り入れてあげることが、脳の発達にもなり、感覚神経の発達にもなっていきます。


特に小さなうちは、同じビデオを何度も観たがったりするように、繰り返し学習を好みますから、
その特性を生かした取り組みをしてあげることは、お子さんの豊かな能力を育んでいくことに繋がります。


頭の良し悪しを決めると言われる前頭前野の10野(前頭極)は人間の脳にしかない領域で、
「同時に2つのことを行う」「順序立てて物事を進める」「感情をコントロールする」時などに働きます。
この領域は、訓練してあげればその分だけ働くようになり発達していきます。


音楽教育におけるリトミックは、このすべての発達を促すバランスよい取り組みをレッスンの中で取り入れていきます。
お子さんの豊かな成長のために大切なのは、発達を理解した上で、バランスよい学習をさせてあげることです。


リトミックはグループレッスンで行うことが多いため、社会性や協調性も育まれます。
小さなうちには、この心と身体の両面からバランスのとれた学習をさせてあげたいですね。




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