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哲学の時間

暦はまもなく立春。春の訪れを感じる日差しが嬉しい季節となりました。
日本こども音楽教育協会 代表理事、おひさまメソッド代表の滝澤香織でございます。


ロシアによるウクライナ侵攻からまもなく一年になりますが、
早くウクライナの方々には元の平穏な暮らしが戻りますこと、また他の国々も同様のことを起こさないで欲しいとただただ願うばかりです。




私は仕事柄中学生の保護者の方々から、
「なかなか勉強に集中しない」
「ピアノの練習をコツコツやらない」
とご相談いただく機会も多いのですが、折を見て子どもたちに投げかけることがあります。


「あなたは何をするために生まれてきたの?」

この言葉を投げかけると、必ず誰もが一瞬驚き、そしてジッと考えます。
子どもの頃から視野が広いお子さんだと、問われなくても自分で考える子もいることでしょう。


私は10歳の頃に「人間は亡くなる時にどんな世界を見るのだろう?」「死んでしまったら、もう何もわからないのだろうか?」と
考え続けましたが、ではなぜ今を生きているのかを考えるようになったキッカケは、母の何気ない一言でした。


中学のクラスで、いじめまでではないですがからかわれている子がいる話をすると、
「あなたは少しだけ人より器用に生まれてきている。そのことを神様に感謝して、誰かを助けてあげられるようでいなさい」
と返ってきました。それが今に至るまでの私の指針となっていますし、これからも変わらないことでしょう。


中学時代は、それまで守られてきた義務教育からは一歩踏み出して、自分で自分の居場所を切り拓いていく必要性が出てきます。
だからこそ、競争心のようなものが芽生える方もいらっしゃいますね。
でも、頑張らなくては、望んだ居場所が手に入れられないことは紛れもない事実です。
だからこそ、何のために頑張るのかを、この時期に考えていて欲しいと思うのです。


自分のために頑張るのか?
自分ではない他人のために頑張るのか?


自分が与えられた「一生」という時間の中で、何のために時間を使っていきたいのか?


ダラダラと自分の欲のためにだけ時間を過ごすのか?
何か自分が貢献できることを模索するのか?


どういう時間の使い方をするのも自由です。


でも、まだ子どものうちは視野が狭いですから、大部分は自分を否定されたことに反発して広くを考えていないだけなんです。
人を突き動かすのはその方の哲学だと思います。


ここに多感な時期のお子さんへの贈り物におすすめの本をご紹介します。
池田晶子さんの「14歳の君へ」というご著書です。
大人の方が読まれてもおもしろい本だと思います。






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