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発想は経験から生まれる

春の日差しを感じる季節になりましたね。
こんにちは。日本こども音楽教育協会 代表理事の滝澤香織です。


私どもは未来ある子どもたちにどのような教育を与えてあげたら良いかと考え、
今日に至りますが、いつも心にある言葉があります。


最高の教育とは、自分自身でいかに考えるかを学ぶことである
これはアメリカ ハーバード大学教授で哲学者のマイケル・サンデル氏の言葉です。



子どもたちの発想を豊かにするものは、経験したもの以外の何物でもありません。


自分の体験を通じ、「楽しい!」と感じたもの、「おもしろい!」と感じたものこそ、
子どもたちの心に大きなものを残し、やがて発想(ひらめき)となって、考える力を開花させます。


私どもは今年から脳育ソルフェージュインストラクター講座を始めましたが、
脳育ソルフェージュで大切にしておりますのが、
ただ知識として教えるのではなく、知識として教えたいことこそ「体感」をさせてあげようということです。


先日は、楽語(音楽で表情等を表す記号です)を教えてあげる際に、
レッスンで実際に発表会のため歌っていたベートヴェンの「よろこびのうた」を弾いて聞かせ、
「この曲にはどんな記号が書いてあるでしょう?」と問題を出しました。


ある子は、「marcatoマルカート=はっきりかな」と答えました。
ある子は「animatoアニマート=いきいきとかな」と答え、
ある子は「cantabileカンタービレ=うたうように」と答えました。


指導の中でどんな言葉を掛けてきたかを思い出すと、
「元々はドイツ語の歌詞だから、言葉ははっきりとうたおう」と声をかけたことがありました。
みなさんもご存知の通り、堂々と威厳のある楽曲ですから「いきいきと」も理解できますし、
実際自分たちではうたっておりますから「うたうように」も当てはまります。


音楽は特に印象的なものが大きいですし、「正しい答え」というのは存在しません。
だからこそ、子どもたち自身の心で感じ、考えることが大きな意味を持ちます。


こうして経験を通じて、子どもたちのこころに「ひらめきの芽」が育ってくれることを願っています。

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