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幼児期の教育で大切な臨界期の理解

幼児期の教育で大切なこと。
それは、それぞれの感覚神経の最も成長著しい時期(この時期を臨界期と呼びます)を理解し、
見合った順で教育をしてあげることです。

幼児のうちに重要なのは、「好き」という気持ちを育ててあげること。
でも、できないものを好きになれるかと言ったら、「できる」からこそ楽しいですし、
その延長に「好き」という気持ちが芽生えていきます。


では、音楽に必要な感覚について、臨界期をご説明します。
まず最も成長が早いのが聴覚です。

聴覚は言語を習得していく時期の2歳~5歳が臨界期となります。
この時期は、知的理解ではなく、感覚として身に付いていきますから、
言語は発音もそのままに覚えていきますし、絶対音感も絶対的な力として備わります。

聴覚が大人と同じく完成するのは8歳までと言われていますが、
成長の過程の中で知的理解が発達するとともに、
それだけどんどん感覚的にではなく、「考える」が先に立ってしまいますから、
感覚として備えるためには、臨界期にかけた教育がベストと言えます。

指を動かすことへの発達、声帯の発達はそれぞれにもう少しゆるやかに成長していきます。

しかし指先の感覚は小さなうちから刺激してあげることで、
脳の発達にも関わってきますから、「遊び」を通じて巧緻性を育ててあげましょう。

クラフトを作ること、お外でお砂遊びやお花摘みをすること、
カード遊びや昔ながらのおはじき遊びもおすすめです。


歌の面で言いますと「音痴」についてよくご相談いただきますが、
音程が上手に取れないのは、聴覚の発達よりも声帯の発達や声の出し方のコツをつかめるかが大きいです。

ですから、絶対音感が育っていれば、声帯が発達し、声を出す感覚がうまくつかめる時期がくると自然に解消されます。


そして、この感覚神経を豊かに発達させるために大切なのが、
脳の神経シナプス(回路)を十分に発達させること。

神経シナプスについては、次回のコラムでお話します。



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